大和市で会社設立をお考えの方は中小企業のサポート経験豊富な【こぐれ会計事務所】へ~令和7年度源泉所得税の改正のあらまし~
令和7年度の税制改正について、源泉所得税関係の改正のあらましが出されました。
参考資料:国税庁「源泉所得税の改正のあらまし(令和7年4月)」
今回はざっくりとどういう点が改正となったのかを見ていきます。
法人やその従業員に関係のある細かな内容については次回以降のブログで更新いたします。
所得税の基礎控除の見直し等
給与所得者にとって最も関心が高い改正が所得税に関するものです。
いくつか改正点がありますが、令和7年11月までの給与及び公的年金等の源泉徴収事務に変更は生じません。
大きな変更ポイントは4点です。
1.基礎控除の見直し
合計所得金額に応じて基礎控除額が改正されました。
2.給与取得控除の見直し
給与所得控除の最低保証額が10万円引き上げられました。
3.特定親族特別控除の創設
19歳以上23歳未満の特定親族について、合計所得金額に応じた段階式の特別控除が創設されました。
☞上記3点については令和7年12月に行う年末調整の際に適用されます。
4.扶養親族等の所得要件の改正
上記基礎控除の改正に伴い、扶養親族等の所得要件が引き上げられました。
☞こちらについては令和7年12月1日以降に支払う給与から適用されます。
住宅借入金等特別控除について
令和7年中の入居に係る住宅借入金特別控除について、令和6年度入居と同じ借入限度額が1年間延長しました。
退職所得課税について
退職手当等の一時金の支払を受ける年の前年以前9年内に、DC一時金(確定拠出年金法の老齢給付金として支給される一時金)を受給している場合には、退職所得控除の計算上、勤続年数の重複排除調整の対象とされました。(改正前:4年内)
☞令和8年分以後の所得税について適用されます。
生命保険料控除について
新生命保険料に係る一般生命保険料控除について、23歳未満の扶養親族を有する場合の一般生命保険料控除の計算方法が変更となり、一般生命保険料控除の適用限度額が6万円(改定前:4万円)となりました。
☞令和8年分の所得税について適用されます。
給与や年末調整のシステムを使っている場合には令和7年12月以降、改正に合わせた新システムで自動的に反映される事柄が多いと思います。
社労士など専門家に依頼している場合は、年末調整に必要な書類にきちんと記載しておけば問題ありません。
ただし、改正により新たに扶養控除等の対象となった親族等がいないか確認する必要があります。必要に応じて「扶養控除等(異動)申告書」や「給与所得者の特定親族特別控除申告書」の提出を受けてください。
次回以降の更新で令和7年度税制改正による源泉所得税の改正の中で、特に所得税の基礎控除の見直し等についてお話ししようと思います。
令和6年の限定的な定額減税に引き続き、令和7年も各法人で対応が必要な税制改正がなされました。細かな法改正に個々で対応していくのは大変だという方も少なくありません。費用こそ掛かりますが、一部は専門家に任せて本業への時間を作り出していくことも一手です。
【こぐれ税理士事務所】へお気軽にご相談ください。